郊外の外郭環状道路の整備 |
LRTは基本的に既存道路の路面上を走ります。今まで模索してきた幹線道路にLRT軌道を敷いたとすると、当然クルマの走れる車線が狭くなることは先ほども述べたとおりです。しかしLRTの導入により、中心街へ行くクルマの量は減るはずなので、すざましい交通渋滞など深刻な問題は発生しないものと思います。というかそのような問題が起きないようにしなければLRTを布設した意味がありません。 ここで問題となるのは、「中心街に行くのではなく、中心街を通らないと目的地に行けない」というクルマです。要は幹線道路が放射状に延びているので、どうしても中心街を通過せざるを得ないというクルマです。LRTは中心街へのアクセスを優先して布設しているので、このような郊外から郊外へ行く場合はクルマの方が便利です。 そこで、中心部の外郭に環状の道路を整備していきます。郊外から郊外へクルマで移動する場合は、この環状道路をバイパスにすることで、不必要な中心街進入を防ぐことができます。環状道路はできれば2重にして、小さい方は中心街のすぐ外郭に、大きい方はLRT放射線の終点を結ぶような路線が望ましいと思います。現状の道路状況と照らし合わせてみると、前者は佐鳴台のホワイトストリート、中沢交差点から東へ伸びるやなぎ通りなどが相当します。後者は大久保から東名西IC、三方原、半田を結ぶ浜松環状道路がズバリ相当します。いずれもまだ完全な環状道路にはなっていませんが、将来的に整備していくべきものと思います。 |
浜松中心街の環状道路 内側の斑状道路として、ホワイトストリート、やなぎ通りがある。また、外郭では浜松環状道路がある。国道1号も東側と南側の外郭環状線ともいえる。 |