郊外からのアクセス・ルート

前セクションで浜松中心街地域の軌道ルート案を策定してみました。これでかなり中心街は移動しやすくなると思います。さて、これと同じくらい重要なのは郊外からのアクセス・ルートの策定です。先ほども書いたように郊外からのイージー・アクセスが中心街活性化のカギを握っているからです。

では、環状線を起点として東西南北に放射状に延びる郊外線のルート案を策定してみましょう。

まず北部から。北部方面にはすでに遠鉄電車が走っているので、それと競合しないような路線を考えてみます。北部で比較的人口が密集している地域は、高台地区(住吉バイパス沿線)、高丘地区、内野台あたりでしょうか。あと、富塚や半田、新都田も近年居住者が増えてきています。北に向かう幹線道路は、高林バイパス(国道152号)と住吉バイパスがあります。高林バイパスはほぼ遠鉄電車と平行して走っていますので、軌道を新設するとしたら住吉バイパス上になるでしょう。すなわちルートとしては、下池川交差点から国道152号を北上し、中沢交差点を西に曲がって住吉バイパス上を走る路線になります。終点は浜松環状道路と接する地点、すなわち赤松坂交差点あたりがよいと思います。ここにパーク&ライドの駐車場を設けます。郊外の幹線道路同士の交差点に駐車場を作れば、近隣の地区からのクルマでのアクセスが楽になります。

次に南部。これは浜松駅北口からJR高架をくぐってまっすぐ中田島に向かう幹線道路がよいと思います。できれば国道1号まで延ばしてそこに駐車場を作れば、国道1号からのパーク&ライド利用者は非常に便利でしょう。

東部方面はどうでしょうか。環状線に直結している幹線道路は、国道152号と六間道路ですが、船越町以東の六間道路はちょっと道幅が狭いかもしれません。ここでは国道152号を選択します。松枝町交差点から東に曲がり、子安交差点を北東に曲がり、宮竹交差点を東に曲がり通称自動車街を突き抜けます。要は国道152号に沿って軌道を敷くのです。これも国道1号まで延ばしてパーク&ライドの駐車場を設けます。

最後に西部方面ですが、これがちょっと難しいです。本当は佐鳴台を通過するような路線を確保したいのですが、現状では十分に道幅の広い幹線道路がありません。そこで、伝馬町から西南に延びる国道257号を利用します。JRの南側を西へ平行して走り、国道1号の篠原インターあたりまで延ばして駐車場を作ります。


郊外へのLRT路線案

環状線と放射状4線の総延長距離は約30km。もし全線開通すれば、現在国内での路面電車営業距離1位の土佐電気鉄道(25.3km)を抜いて、浜松が日本一のLRT路線距離になります。



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